初任者研修にどのくらい費用はかかるの?費用など困りごとを解消 更新時間 2023.10.13
「初任者研修の資格が欲しいけど資金が足りない」
「無料で介護職員初任者研修を取れる方法ってない?」
介護職デビューに向けて資格を取得したいけど、費用に関する不安を抱えている人も少なくないでしょう。
一般的に、介護職員初任者研修にかかる費用は3万〜8万円ほどで、決して安くはありません。
しかし、お金がないからといって、資格を諦める必要もありません!
本記事では、介護職員初任者研修の資格を完全無料で取得できる方法と、助成金や補助金制度 について詳しく解説しています。
少しでも安く資格を取りたいと考えている方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
介護職員初任者研修ってどんな資格?
介護職員初任者研修は、介護の基本的なスキルや知識を身につけるためのスタート資格です。
この研修を受講することで、入浴や食事の介助など基本的な介護業務が可能となり、介護施設や在宅ケアでの仕事に就くことができます。
受験資格が不要のため、介護業界に携わる最初のステップとして最適な資格といえるでしょう。
介護職員初任者研修の受講内容は?
初任者研修の内容は厚生労働省の指針に基づいており、130時間の講義と実技演習で構成されています。
130時間に及ぶ学習内容は、下記の10項目です。
研修科目 | 受講時間 |
---|---|
職務の理解 | 6時間 |
介護における尊厳の保持・自立支援 | 9時間 |
介護の基本 | 6時間 |
介護・福祉サービスの理解と医療の連携 | 9時間 |
護におけるコミュニケーション技術 | 6時間 |
老化の理解 | 6時間 |
認知症の理解 | 6時間 |
障害の理解 | 3時間 |
こころとからだのしくみと生活支援技術 | 75時間 |
振り返り | 4時間 |
受講時間は自宅学習40.5時間と、スクーリング80.5時間の計130時間 になります。
介護職員初任者研修の受講期間はどれくらい?
学習頻度にもよりますが、資格取得までに1~4ヵ月がかかる見込みです。
スクールによっては、最短3週間 で取得可能なコースも用意されています。
ただし、研修内容やカリキュラムは施設や地域によって異なる場合がありますので、具体的な受講期間については確認することが重要です。
働きながら取得する場合は、「夜間コース」や「土日コース」があるスクールを選ぶようにしましょう。
介護職員初任者研修の試験の難易度とは?
初任者研修の試験は難しくありません。
合格率はほぼ100%で、不合格になった場合も再試験を受けられます。
合格ラインはスクールによって異なりますが、7割〜8割くらいの正解率で合格です。
出題形式は「選択式のみ」と「選択式+記述式」の2パターンで、学習内容を理解していれば十分に応えられる内容になっています。
他にも役立つ資格が多くあり「介護資格の種類はどのくらいあるの?スキルアップに取るべき資格を徹底解説!」から詳しく見ることができます。参考にしてみてくださいね。
介護職員初任者研修に必要な費用・料金
介護職員初任者研修にかかる費用は、受講する機関やエリア、受講者の状況によって異なります。
ここでは、介護や資格スクールで受講する場合の一般的な平均費用について解説していきます。介護職員初任者研修にかかる平均費用は?
介護職員初任者研修の費用は地域やスクールによって異なりますが、平均的な費用は約3〜8万円程度です。
この費用には、テキスト代や実習費、試験費、資格証明書の発行費用などが含まれます。
具体的な料金については、研修を提供する機関やスクールに直接問い合わせてみましょう。
受講料以外に必要な費用
受講料以外にも、初任者研修を受ける際にはいくつかの追加費用がかかることがあります。
例えば、スクールまでの交通費や食事代、振替授業の費用などです。
スクールによっては、振替授業に無料で対応しているところもあります。
しかし、振替の回数制限をしているスクールもあるので、事前によく調べてから申し込むことが大切です。
これらの費用を事前に計画し、予算に合ったスクールを選びましょう。
介護職員初任者研修の助成金や給付金について
初任者研修の受講料の一部免除や全額免除が受けられる制度は、以下の3種類です。
いずれも国や自治体が働きて確保のために実施しており、受講費用が無料もしくは減額で受講できます。
名称 | 支給額 | 対象者 |
---|---|---|
教育訓練給付制度 | 受講料の40%(上限20万円) | 雇用保険の一般被保険者等 |
自立支援教育訓練給付金事業 | 受講料の60%(上限20万円) | 20歳未満の児童を扶養している |
介護職員資格取得支援事業 | 一部または全額支給 | ひとり親家庭の母もしくは父初任者研修終了後に、県内の介護保険適用施設就職したもの |
※対象者や条件は各自治体によって異なります。
初任者研修についてさらには詳しく知りたい方は必見! 「初任者研修のカリキュラムは?通信と通学の違いを徹底解説」を参考にしてみてください!
初任者研修の3つのメリットについて
初心者研修を受講するメリットについて、詳しく見ていきましょう。
就職活動に有利
資格が無くても介護職には就けますが、すべての介護・福祉系の仕事に就けるわけではありません。
資格を持っている、それだけで会社側に介護職についての知識があることを、書類選考の時点でアピールできます。
できる仕事の幅が広がる
資格が無くても介護職には就けますが、すべての介護・福祉系の仕事に就職できるわけではありません。
介護職のなかには、資格を持っていなければ行えない独占業務があります。
介護に関する基礎知識を習得できる
人と人との密接な関わり合いとなる介護職には、専門的な知識が必要不可欠です。
初任者研修では、介護職に必要な基礎的な知識が身に付きます。
まったく介護を経験したことない人でも、初任者研修を受ければ介護の流れや基本的な介助の動作を学習出来て、非常に働きやすくなるでしょう。
もし、既に経験が多少あったとしても、再度、基礎から学ぶことで知識に基づいた介護ができるようになります。
初任者研修の資格にデメリットはあるの
初任者研修のデメリットはあるのかと思われますが、資格を取って損するようなデメリットは一切ありません。
強いてあげるとすると、受講料といった金銭面的負担がデメリットとして挙げられます。
また、カリキュラムをこなすには時間もかかってしまうことでしょう。
費用としましては、コースにもよりますが約2万円から13万円の間と考えておいてください。
一般的な講座の費用は5万円~8万円ですが、割引キャンペーンやハローワークなどを利用する事で、受講費用が無料となるケースもあるようです。
完全無料で初任者研修資格を取得する4つの方法
ここからは、受講料0円で初任者研修資格を取得できる、4つの方法について解説します。
ハローワークの職業訓練を利用する
初任者研修を完全無料で取得する方法の一つは、ハローワークの職業訓練を利用することです。
ハローワークでは、求職者向けに資格取得支援プログラムを提供しており、その中に初任者研修が含まれています。
受講料をサポートしてもらえるので、費用の心配をせずに資格を取得できます。
ただし、テキスト代(5000円〜1万円ほど)や交通費は別途必要です。
助成金や給付金制度を活用する
助成金や給付金制度を活用することで、初任者研修を無料で受講することができます。
地方自治体や厚生労働省が提供する助成金や給付金プログラムを確認し、対象となる場合は申請してみましょう。
制度を利用するにあたっては、いくつかの受講資格や条件があり、都道府県や市区町村が独自に設定しています。
各自治体によって詳細は異なりますので、お住まいの地域の窓口(福祉課や介護保険課など)に問い合わせてみましょう。
受講料0円の介護スクールで取得する
一部の介護スクールでは「資格取得支援制度」を設け、初任者研修を受講料0円で提供している場合があります。
これは、特定の条件を満たすことが求められることもありますが、費用をかけずに資格を取得できる絶好の機会です。
具体的には、スクールが提携している介護施設で働くと受講料が返金される制度で、「全額返金保証」や「特待生キャンペーン」などと呼ばれます。
大手スクールの母体は自社で介護施設を運営していたり、提携介護施設があったりして、優秀な介護スタッフを求めています。
「資格を取得して介護業界で働きたい!」という人材を採用することで、企業があなたに代わって受講料をスクール側に払ってくれる仕組みです。
「資格を取得したらすぐに転職したい」「就職活動もサポートしてほしい」という方は、ぜひ活用してほしいおすすめの制度です。
企業の資格取得支援制度を利用する
介護施設で働きながら、企業の「資格取得支援制度」を利用して無料で資格を取得する方法です。
この制度がある求人を探すには、「無資格・未経験可」の求人票をチェックしてみましょう。
そこに「資格取得支援制度あり」と記載されていれば、会社が費用を負担して取得することができます。
初任者研修の受講料が安いおすすめのスクール
初任者研修の資格を取得できるスクールを探している方へ、受講料が安いおすすめのスクールを紹介します。
未来ケアカレッジ
・受講料:32,450円〜(地域により変動する)未来ケアカレッジは、介護資格取得の専門スクールです。
未来ケアグループとして、介護福祉士や社会福祉士を養成する学校法人や社会福祉法人、さらに総合福祉企業など関連法人との連携のもと、質の高い講座を目指します。
初任者研修をはじめ、福祉用具専門相談員や同行援護従業者養成研修、難病患者等ホームヘルパー養成講座といったスキルアップ講座も開講。
さらに、全国に80教室以上を構え、専属コーディネーターによる就職サポートも実施している大手スクールです。
初任者研修においては、「土日コース」や「平日コース」、「最短コース」「短期コース」など、受講生のライフスタイルに合わせたコースを教室ごとに設定。
働きながらでも資格取得しやすい体制が整えられており、安い料金設定でおすすめできるスクールです。
ベネッセスタイル ケア
・受講料:55,000円〜(地域により変動する)ベネッセスタイル ケアは、介護事業25年以上の実績と業界トップクラスの老人ホーム運営数を誇る大手スクールです。
受講者の満足度95%というわかりやすい授業で、幅広い年代の受講者が資格取得を達成しています。
就業サポートが充実しているのも特徴で、ベネッセの有料老人ホームへの見学や実習が無料でできるのもメリットです。
さらには、受講料の「全額キャッシュバック制度」があり、ベネッセスタイルケアに入社された方を対象に、受講料の全額返金が受けられます。
ただし研修修了後、3ヶ月以内に介護職として内定し、3ヶ月以上在籍していることが条件です。
無料での振替受講や就職サポートが充実しており、確実に資格を取得したい方におすすめできるスクールとなっています。
カイゴジョブアカデミー
カイゴジョブアカデミーは、さまざまな介護資格を取り扱っている大手スクールです。
資格取得から介護事業所への就職までをトータルサポートしており、受講料も3万円台〜と良心的。
介護未経験でもわかりやすい講座で、経験豊富な講師陣が丁寧に実技指導してくれるので安心です。
振替授業は何回振り替ても完全無料なので、スケジュール調整がむずかしい方、働きながら資格を取得したい方にもおすすめできます。
カイゴジョブアカデミーの最大の魅力は、受講料をすべて負担してくれる「特待生キャンペーン」です。
資格取得中もしくは取得後すぐに就業が可能で、カイゴジョブアカデミーの就業支援を受けていただける方が対象になります。
受講料やテキスト台が完全無料になるのに加え、専門のキャリアアドバイザーによる就職・転職サポートで、好条件や高待遇の求人に出会えます。
ニチイ
ニチイは、介護職員初任者研修をはじめとして、医療や介護における資格取得において知名度の高いスクールです。
全国に約1,900ヵ所の介護事業所を運営しており、約8,000件の契約医療機関があります。
ニチイの介護職員初任者研修は、現場で働くスタッフの声を活かしてつくられているのが特徴です。
初心者でも即戦力として働ける、現場で必要なスキルや知識について学ぶことができます。
さらに、通学できる教室は全国に300ヶ所ほどあり、経験豊富なベテラン講師による実践的指導を受けられます。
ニチイの介護職員初任者研修を修了すると、系列の事業所へ就職することも可能です。
また「無料振替制度」や「無料延長制度」などが充実しており、受講者に寄り添ったサポートが整えられています。
業界内でも、サポートが徹底されているスクールといえるでしょう。
ハローワークの初任者研修をおすすめできない理由
初任者研修を無料で取得できる、ハローワークの職業訓練。
費用を抑えたい方に人気の制度ですが、実はデメリットも存在します。
働いている人は対象外
ハローワークの初任者研修は、無職の人を対象としています。
すでに就業中の方は利用できないため、現職のまま資格取得を目指す場合には選択肢から外れます。
平日5日間の通学が必須
この研修プログラムは、平日5日間の通学が必須です。
既存のスケジュールや仕事との両立が難しい場合、通学が困難となります。
介護スクールのような夜間コースや土日コースなどがなく、さまざまな受講者に対応できる柔軟性はありません。
定員制で申し込みの倍率が高い
ハローワークの初任者研修は定員制で行われており、地域によっては申し込みの倍率が高いことがあります。
競争率が高いため、希望する期間や場所で受講できない可能性もあるので注意が必要です。
また一方で、申込みが定員に満たない場合、講座が中止になることも少なくありません。
近隣の県まで行って受講した人もいて、費用を抑えたい人にはおすすめできない制度です。
受講料が安いスクールを選ぶときの注意点
受講料が安いスクールを選ぶ際には、以下の点に注意しましょう。
目的に合ったスクールを選ぶ
受講料が安いからといって、すぐに申し込むのではなく、まずは自身のキャリア目標や学習スタイルに合ったスクールを選びましょう。
「働きながら通いたい」「就職サポートを受けたい」「資格取得支援制度を利用したい」など、希望に沿ったスクールを選ぶことが大切です。
初任者研修にはさまざまなプログラムやカリキュラムがあり、それぞれのスクールが特長を持っています。
自分の目的に合ったスクールで学ぶことが、資格取得の成功につながります。
小規模より大手スクールを選ぶ
受講料が安いスクールを選ぶ際には、スクールの規模も検討材料の一つとなります。
大手スクールは経験豊富で質の高い教育を提供しやすく、就業先との提携などで実務経験を積みやすいことがあります。
一方で小規模スクールは、受講者が集まらないと講座が中止になったり、日程が変更になったりすることもあるようです。
時間と費用をかけるのであれば、信頼性や実績を重視して選ぶことをおすすめします。
通学が可能なエリアに厳選する
通学が必要な場合、スクールの立地は非常に重要です。
通学がしやすい場所にあるスクールを選ぶことで、交通費や通学時間の節約が可能です。
また、通学しやすいエリアであれば、学習に集中しやすい環境を整えることができます。
駅近のスクールなどは大手が多く、受講料が高くつくこともあるでしょう。
しかし交通費や通学時間を考えた上で、通学の便益性も考慮しましょう。
介護職の資格についてもっと幅広く知りたいという方は 「介護職のおすすめ資格は?種類や受講費用、期間などをご紹介」もチェックしてみてくださいね。
【Q&A】介護職員初任者研修についてよくある質問
最後に、これから介護職員初任者研修を目指す方から多く寄せられる質問について、Q&A形式で回答していきます。
通信講座だけで資格は取れますか?
残念ながら、通信講座だけで初任者研修の資格は取得できません。
その理由は、厚生労働省によりカリキュラムが定められているからです。
修了者の知識や技術にばらつきが出ないよう、カリキュラムごとの学習時間も決められています。
ただし、一部のカリキュラムは自宅学習に対応しているので、通信と通学の併用は可能です。
介護職はブラック企業が多いと聞くけど本当?
介護業界についてブラックなイメージを持っている人が多いようですが、それは人手不足が主な原因です。
しかし問題を改善するため、政府や企業はさまざまな施策を行っており、状況は改善してきています。
ロボットやAI、ICTの導入によって、介護スタッフの負担も軽くなってきました。
しかし中には、従業員への配慮がされておらず、サービス残業やハラスメントが横行している施設もあるでしょう。
ブラック企業への入社を避けるには、口コミサイトを参考にしたり、スクールや転職エージェントの就職支援サポートを受けたりするのがおすすめです。
介護職は給料が安い?
介護職の給料が安いというのは、一昔前の話です。
今は「処遇改善加算」や「政府による賃上げの実施」によって、介護職の賃金は上がっています。
ただし、無資格や未経験者に対しては、決して待遇がいいとは言えないでしょう。
少しでも高時給、高収入を目指すために、まずは初任者研修の資格を取得することをおすすめします。