初任者研修は通信講座だけでは資格は取れない?初任者研修を取得するまでの流れについて解説! 更新時間 2023.11.10
介護職員初任者研修を受講しようと思っても、忙しくてスクールに通う時間がないという方も多いでしょう。
思うように学習時間が取れないという方は、できる限り通信講座のみで初任者研修を取得したいですよね。
資格取得には通信学習が便利ですが、初任者研修は通信講座だけでは取得できません。
今回は、初任者研修が通信講座のみで取得できない理由や、取得するまでのステップについて解説していきます。
この記事を読めば、初任者研修の通信コースについて理解が深まり、あなたに合った受講方法がわかります。
初任者研修は通信講座だけで資格が取れる?
介護職員初任者研修は、通信講座だけで資格を取得することはできません。
ここでは、その理由や概要について詳しく解説します。
通信講座だけで資格は取れない
「初任者研修は通信講座だけで取得できる?」
「初任者研修を取得するまでの流れを知りたい」
これから介護業界にチャレンジしようという場合、ファーストステップである初任者研修の取得を考える方が多いです。
初任者研修の受講方法には「通信講座」と「スクーリング(通学)」がありますが、通信だけで取得することはできません。
初任者研修のカリキュラムは、厚生労働省によって定められています。
通信講座だけでは厚生労働省が指定したカリキュラムを達成することが難しく、資格を取得するのは困難です。
通信だけで資格が取れない理由
通信による学習時間も制約されており、各スクールが自由に設定することはできません。
国が指定した方法で学習することで、修了者全体が一定水準の知識や技術を有することが求められています。
資格としての意味を維持し、介護職員全体の質を維持するためには、国の定めた方法に基づいた学習が不可欠です。
初任者研修はスクーリングが必須
初任者研修を修了するには、通信講座だけでなくスクーリング(通学)も必須です。
スクーリングでは実践的な演習や実技が行われ、資格取得に向けて実践力を向上させます。
しかし、一部スクーリングをすれば、他は通信学習のみでカリキュラムを修了することが可能です。
他にも役立つ資格が多くあり「介護資格の種類はどのくらいあるの?スキルアップに取るべき資格を徹底解説!」から詳しく見ることができます。参考にしてみてくださいね。
初任者研修|通信と通学のカリキュラム
初任者研修は、介護職に必要なスキルと知識を身につけるための重要なプログラムです。
この研修には通信と通学の2つのカリキュラムがあり、それぞれ特徴があります。
初任者研修のカリキュラムは合計130時間
初任者研修のカリキュラムは、以下の10科目で構成されており、合計130時間を要します。
130時間に及ぶ学習内容のうち、通信形式で学べる時間は以下の通りです。
項目 | 受講時間 | |
---|---|---|
1 | 職務の理解 | 6時間 |
2 | 介護における尊厳の保持・自立支援 | 9時間 | 3 | 介護の基本 | 6時間 |
4 | 介護・福祉サービスの理解と医療の連携 | 9時間 | 5 | 介護におけるコミュニケーション技術 | 6時間 |
6 | 老化の理解 | 6時間 | 7 | 認知症の理解 | 6時間 |
8 | 障害の理解 | 3時間 | 9 | こころとからだのしくみと生活支援技術 | 75時間 |
10 | 講義の振り返り | 4時間 |
計 | 130時間 | |
このプログラムを修了するには、通信と通学の双方のコースを組み合わせる必要があります。
通信講座は最大40.5時間
通信講座では、自宅で学習できるため、自分のペースで進めやすいのがメリットです。
このコースは最大で40.5時間までとなっており、基礎的な知識や理論を学ぶことができます。
スクーリング(通学)は約90時間
通学コースでは、約90時間ほどのスクーリングが必要です。
スクーリングでは、実際のケースを想定した実践的な演習や実技を中心に学ぶことができ、資格取得に向けて実践力を養います。
机上の学習とは異なり、プロの専門家に直接指導してもらえることで、モチベーションがアップするでしょう。
また、同じ目標を持った同志と共に学べるのも、学習意欲が高まる要因になります
通信講座は最短何日で取得できる?
「通信+通学」の講座を利用すれば、スクーリング期間を最短1ヶ月ほどで終えることが可能です。
ただし、スクーリングは約15回、一回6時間ほどの授業がありますので、1ヶ月で終わらせるには「週3回以上のコース」を選ばなくてはなりません。
この取得方法は、日中に時間がある方におすすめです。
働きながら資格取得を目指す場合は、週1コースを選ぶと約4ヶ月で取得できます。
コースを選ぶ際には、自身のライフスタイルに合わせて無理なく通えるコースを選ぶようにしましょう。
無理なスケジュールは、モチベーションの低下や挫折の原因になります。
初任者研修の受講条件や難易度
初任者研修の受講条件や難易度について解説します。
受講条件
初任者研修は誰でも受験できる資格であり、特定の受験条件はありません。
介護経験や学歴も問わないため、積極的にチャレンジできる資格の1つです。
難易度
初任者研修の修了試験は、カリキュラムの内容を復習するものであり、ほぼ100%の受講者が合格できる内容です。
この資格は介護業における初級的なものであり、難易度は比較的低く設定されています。
合格率
初任者研修は介護資格として初級的な位置づけとなっているため、合格率はほぼ100%です。
具体的な合格率は公式には発表されていませんが、広く受験者が合格しているとされています。
初任者研修は介護業における基本的な知識やスキルを身につける初歩的な資格であり、資格取得のハードルは低いです。
介護職の資格についてもっと幅広く知りたいという方は 「介護職のおすすめ資格は?種類や受講費用、期間などをご紹介」もチェックしてみてくださいね。
初任者研修を取得するまでのステップ
初任者研修を取得するためには、以下のステップを順に進める必要があります。
各ステップで注意すべきポイントを理解し、スムーズに資格取得に向けて進んでいきましょう。
STEP1.講座の申し込み
まず最初に、初任者研修を提供しているスクールや施設に申し込みを行います。
申し込みの際には、受講料や日程、カリキュラムなどを確認し、自身のスケジュールに合った講座を選ぶことが重要です。
STEP2.受講
申し込みが完了したら、指定された日程に受講を開始します。
初任者研修では、理論の学習や実技のトレーニングなどが含まれます。
授業や実習には積極的に参加し、必要な知識やスキルを身につけていきましょう。
受講できない日があると、次のカリキュラムに取りかかれないこともあり、結果として修了までの期間が長引いてしまいます。
STEP3.修了試験に合格
受講が終了したら、修了試験に臨みます。
試験では、学んだ内容や実技に関する理解度が問われるので、しっかりと復習しておきましょう。
合格基準をクリアして次のステップに進みましょう。
STEP4.資格取得
修了試験に合格すると、初任者研修の資格を取得することができます。
資格取得後は、介護職への就職やスキルアップに向けて前進できるでしょう。
取得した資格を有効活用し、介護のプロフェッショナルとしての道を歩んでください。
初任者研修の通信講座を選ぶときのポイント
初任者研修を通信講座で受講する際には、いくつか重要なポイントを考慮することが大切です。
そのポイントについて、以下の通り解説します。
スクーリングしやすいか
通信コースでは、スクーリング(通学)期間が15〜16日間にわたります。
働きながら受講する場合、通学がしやすいかどうかが重要です。
スクールの場所や最寄り駅、アクセスなどを事前に確認し、通いやすい環境かどうかを考えましょう。
自宅学習のサポートがあるか
通信講座では、自宅での学習が主体となります。
その際、学習サポートが充実しているかどうかが重要です。
質問対応や相談窓口、オンラインサポートなど、自宅学習をサポートする仕組みが整っているか確認し、安心して受講できるかどうかを確認しましょう。
振替制度が整っているか
仕事や予定が立て込んでしまった場合、受講日を振り替えられる「振替制度」が整っているかどうかもポイントです。
個人の都合に合わせて、臨機応変に受講スケジュールを調整できるかどうかを確認しましょう。
柔軟に対応できる通信講座を選ぶことは、非常に重要なポイントです。
TERADA医療福祉カレッジで医療事務講座に興味のある方は 「TERADA医療福祉カレッジ医療事務講座の特徴・詳細情報」も参考にしてみてくださいね。
初任者研修は通信がおすすめ!自分のペースで取得しよう
初任者研修を取得する際には、通信講座がおすすめです。
もちろんスクーリングも必須ですが、仕事や予定に合わせて無理なく修了することができます。
振替制度が整った通信コースを選ぶなど、忙しいスケジュールでも無理なく資格が取れるコースを選択しましょう。
スクーリングや通学の際には、スクールの場所やアクセスを考慮し、通いやすい環境を選ぶことが大切です。
また、自宅学習のサポートがしっかりと整っている通信講座を選ぶことで、安心して資格取得に取り組むことができます。
初任者研修は介護業界へのファーストステップになり、あなたに新しいキャリアをもたらします。
無理なく資格を取得しながら、将来の介護職へのステップアップを目指しましょう。
まずは各スクールの「コース」「就職サポート」「費用」などを比較し、通いやすい講座を検討してみてください。