通信制高校を卒業してからみんなどうしてるの?大学進学・就職

通信制高校を卒業してからみんなどうしてるの?大学進学・就職

通信制高校を卒業してからみんなどうしてるの?大学進学・就職

「通信制高校」、最近なにかと話題にあがっておりますがいったいどんな学校なのでしょうか。

オンライン授業や自由な校風に興味がわくものの、

「通信制高校を卒業したらみんなどうしてるんだろう?」

「大学進学や就職で不利にならないのかな・・・」

と気になっている方も多いのではないでしょうか?

この記事では、「通信制高校卒業後の進路の実態」について、進学先や就職率などを調査しました。

卒業したあとの進路を知っておきたい方、大学進学を目指している方は、今後の参考にチェックしておきましょう。

通信制高校を卒業したあとの進路事情は?

通信制高校を卒業したあとの進路事情は?

通信制高校というと、「全日制高校に行けない子どもが行く学校」というのはひと昔前のイメージです。

今は「自由度の高さ」や「学業以外にも熱中できる柔軟さ」が注目され、さまざまなタイプの学生から人気を集めています。

しかし、自由だからこそ、通信制高校を卒業したあとの進路については慎重にならなくてはいけません。

まずは、通信制高校を卒業した生徒が、どのような進路を選んでいるのかチェックしてみましょう。

業後の進路比率は進学40%|就職20%|残りの40%は?

文部科学省の調査によると、通信制高校を卒業したあとの進路は、約40%が進学を、約20%が就職を選んでいるようです。

  • 専修学校(専門課程)進学 …21.2%
  • 大学等進学 …18.5%
  • 就職 …19.6%
  • その他 …40.7%

もっとも多いのが専修学校に進学するケースで、次に就職、大学進学と続きます。

気になるのは40%も占めている「その他」の部類ですが、ここは進学も就職もしていない人が該当しています。

「フリーター」や「ニート」もその一部ですが、ほかにもフリーランスや起業家、スポーツ選手、タレントなど、通信制高校ならではのめずらしい進路が含まれています。

またアルバイトをしながらオーディションを受ける俳優や声優のたまごもいて、目標や夢に向かって進んでいく卒業生も少なくありません。

「就職」と「進学」が90%以上を占める全日制高校とは、進路の傾向が異なることが理解できるでしょう。

通信制高校出身は進学や就職で不利になる?

通信制高校出身は進学や就職で不利になる?
通信制高校を卒業したことが、色眼鏡でみられてしまわないか心配な人もいると思います。

また進学や就職でマイナスのイメージにならないかも、気になるポイントでしょう。

高校卒業の資格は全日制高校とまったく同じ

通信制も全日制も定時制高校も、高校卒業の資格はまったく同じものです。

就職活動の際に、履歴書に「〇〇高校卒業」と書く欄がありますが、「通信制高校卒業」と書く義務はありません

通信制高校を卒業することで、「高校卒業の資格保持者」として、就職や進学などにチャレンジすることが可能です。

もちろん「高校は全日制ですか?」と聞かれれば、通信制高校と答える必要がありますが、そこまで聞くケースはほとんどないでしょう。

通信制高校出身が卒業後に不利になることはない

近年、メディアなどを通して通信制高校の知名度は上がっており、通信制高校に対する偏見は少なくなってきました。

しかし、未だに通信制高校をネガティブにみてしまう人も、企業の中には少なからずいます。

そうなると、「通信制高校出身が不利になるのでは?」と心配になるかもしれませんが、通信制高校を選択した理由をきちんと述べられれば問題ありません。

「この分野を勉強したかったから」「〇〇に費やす時間が欲しかったから」など、面接官や採用担当者が納得できる内容であれば、不利にはならないと考えられるでしょう。

通信制高校のイメージが変わりつつある

通信制高校出身が不利にならない理由として、世界で活躍するスポーツ選手やテレビで活躍するタレントが、通信制高校の卒業生であることがあげられます。

例えばプロサッカーとして活躍する香川真司選手、フィギュアスケートの紀平梨花選手、日本女子ゴルフ界で活躍する畑岡奈紗選手も、通信制高校の卒業生として有名です。

また登校日数が少ないため、高校生のうちからメディアで活躍するタレントやアイドルも、通信制高校を選んでいる人はたくさんいます。

通信制高校の数も年々増えており、生徒数は21万人を突破しました。(2021年度学校基本調査)

今後もさらに生徒数は増えていくと予想され、進学先に通信制高校を選択することが、特別めずらしいことではなくなるでしょう。

通信制高校を卒業することのメリット

通信制高校を卒業することのメリット

通信制高校出身が、進学や就職で不利にならないことは理解できたと思います。

次に、「全日制・定時制・通信制高校」の3つの選択肢の中から、通信制高校を選ぶメリットについて解説していきます。

ここで紹介するメリットは、以下の5つです。

  • 全日制高校では学べない専門的な勉強ができる
  • 通信制高校の在学中に国家資格が取得できる
  • 大学進学に向けて集中的に学べる
  • 個別指導や少人数制授業で中学レベルの復習ができる
  • アルバイトを通して社会経験ができる

全日制高校では学べない専門的な勉強ができる

高校への進学にあたり、「高校生のうちから専門的な知識を身につけたい」と考える人も多いです。

通信制高校ではタレントや俳優を目指せる「芸能コース」や「声優コース」のほか、漫画やアニメ、プログラミングやゲーム制作が学べる専門コースも用意されています。

全日制高校のような決まった学科だけでなく、高校を卒業してからでないと学べないような特殊な学習が可能です。

専門コースを選択することで、同じ趣味を持った友だちが作りやすく、お互いに切磋琢磨しながら知識やスキルを磨いていけるでしょう。

通信制高校の在学中に国家資格が取得できる

在学中に国家資格が取得できるのも、通信制高校だからこそ実現できるメリットの1つです。

通信制高校で取得できる資格には、下記のようなものがあります。

  • 調理師
  • 美容師
  • メイク、ネイリスト、エステテシャン等の美容系の資格
  • プログラマー等のIT系の資格
  • ビジネスマナー検定、電卓検定、簿記などのビジネス系資格
  • トリマー、家庭犬トレーナー等のペット系の資格
  • スポーツトレーナー
  • 介護初任者研修
  • 医療事務、調剤薬局事務などの医療系の資格
  • (通常は高校を卒業してから、専門学校や大学などで取得するのが一般的かと思います。)

しかし高校在学中に資格が取得できれば、即戦力として就職でも有利になりますし、現場にでてすぐに活躍することが可能です。

学校によって取得できる資格は異なりますので、目指している資格があれば学校ごとにチェックしておきましょう。

大学進学に向けて集中的に学べる

「通信制高校から大学に進学できるの?」という不安を抱いている方もいるでしょう。

近年は大学進学が当たり前の時代になってきており、就職でも「大卒以上」が求められるケースが増えています。

もちろん通信制高校でも大学進学に対応しており、「大学進学コース」を設けている学校は増加傾向です。

大学進学コースでは、塾の講師を招いて特別授業を行なったり、少人数制やマンツーマンで授業を行なったりして受験対策を行なっています。

また学力向上のみならず、メンタルケアにも力を入れている点が通信制高校ならではの魅力です。

さらに指定校推薦のある通信制高校も増えてきていますので、一般入試では合格が厳しい大学でも入学できるチャンスがあります。

個別指導や少人数制授業で中学レベルの復習ができる

通信制高校には、小中学校で不登校だった生徒や、病気やケガで毎日登校できない生徒が集まります。

そのため中学レベルの学習にさかのぼって授業を行うことも多く、入学時に学力不足であってもしっかりカバーしてくれるのが特徴です。

さらに不登校から大学受験にチャレンジできるよう、基礎をしっかりと復習した上で大学受験に向けて準備を整えてくれます。

「学力に自信がないけど大学へ進学したい」と考えている人は、通信制高校の手厚いサポートが最適といえるでしょう。

アルバイトを通して社会経験ができる

通信制高校では、社会人として働いている生徒や、アルバイトと掛け持ちしている生徒もたくさんいます。

学費を稼ぐために働いている人もいますが、アルバイトを通して働くノウハウが身に付けられるのも将来に役立つメリットです。

学校によってはアルバイトが禁止されているところもありますが、一足早く働く経験は、進路選択や就職の際にも役立ちます。

アルバイトを通し、お金だけではない働く価値や、自分の存在意義を見つけることができるかもしれません。

通信制高校のリアルな1日の生活について詳しく知りたい方は是非 「通信制高校生の1日密着!リアル生活を紹介」を参考にしてみてください!

通信制高校なら不登校でも大学進学できる3つの理由

通信制高校なら不登校でも大学進学できる3つの理由

「大学へ進学するなら進学クラスがある全日制高校の方がいいのでは?」と考える人も多いと思います。

しかし不登校の場合、授業を受けること自体がむずかしく、さらに出席日数が足りずに留年してしまう可能性も少なくありません。

そんな方には、通信制高校から大学進学を目指すのがおすすめです。

ここでは、不登校から大学進学する方法として、通信制高校をおすすめする理由について解説していきたいと思います。

手厚いサポートを受けながら大学進学を目指せる

通信制高校には不登校や引きこもりの生徒が多く集まることから、スクールカウンセラーや社会福祉士など資格を持った専門家が在籍しています。

大学進学に向けた学習サポートとメンタルケアを同時に受けられるので、安心して受験にチャレンジできるでしょう。

さらに私立の通信制高校では、スクーリングの頻度を自分で選択できる学校がたくさんあります。

「学校に慣れるまでは週1回、慣れたら週3回は登校したい」

「出来るだけ登校せずに卒業したい」

などなど、自分の希望や体調によって通学スタイルを決められるので、不登校でも大学進学を目指すことが十分に可能です。

中学時代の学習の遅れをカバーできる

不登校を経験した方は学習の遅れがネックになり、大学進学を諦める人もいると思います。

そんな方に向けて、通信制高校では「少人数制の授業」や「個別学習」など、個人のレベルに応じたカリキュラムを展開。

中学の学習までさかのぼって指導を受けられるため、基礎を理解した上で大学受験に向けて準備を整えることが可能です。

中学レベルの学習を見直してくれる学校は限られていますので、学力に自信がない方にも強くおすすめできます。

大学進学に特化した専門コースがある

近年は大学進学が当たり前になってきており、大学進学に強い高校、志望大学への合格実績がある学校に絞って志望校を決める人も少なくありません。

そんな時代のニーズを捉え、通信制高校でも大学進学クラスを設置した学校が増えています。

家庭教師のトライでも有名な「トライ式高等学院」は、進学率が68.5%と、通信制高校No. 1の実績を誇ります。

また基礎学力チェックから個別に指導方針を決定する「クラーク記念国際高等学校」も、全日制コースの大学進学率は60.78%と非常に高いのが強みです。

通信制高校から難関国立大学、慶應、早稲田などの有名私立大学へ進学を果たす生徒が増えており、「通信制高校から大学進学は難しい」というイメージは払拭されつつあります。

さらに指定校推薦のある通信制高校も増えてきていますので、一般入試では合格が厳しい大学でも、入学できるチャンスがあります。

通信制高校のメリット、デメリットについて詳しく知りたい方は是非 「今知っておくべき!通信制高校の現実|8つのメリットとデメリット」を参考にしてみてください!

通信制高校を卒業しても進路の道が狭くなることはない

通信制高校を卒業しても進路の道が狭くなることはない

通信制高校から大学進学や就職は不利にならない、ということを解説しました。

高校卒業資格は、全日制高校も通信制高校もまったく同じで、高卒の資格があれば就職も有利で大学受験も可能です。

近年、私立の通信制高校では、さまざまな分野の専門的な知識やスキルが学べる学校も増えています。

高校生のうちから専門性を磨いておくことで、就職でも有利になり、現場ですぐに活躍できる存在になれるでしょう。

また大学進学に至っても、受験に力を入れている通信制高校が続々と増えています。

高校卒業のためのカリキュラムと別に、大学進学コースを選び学習を深めることで、不登校からの大学進学も不可能ではありません。

「美容系の就職に強い学校」「難関大学への進学実績が豊富な学校」など、学校ごとに特徴や強みは異なってきます。

進学先の高校を決める際には、資料集めや情報収集のほか、学校見学や体験授業などを通して自分に合った学校かを見極めるようにしましょう。

通信制高校の就職活動について詳しく知りたい方は是非 「通信制高校は就職に有利?就職活動に役立つ7つの知識」を参考にしてみてください!

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