通信制高校の偏差値は?偏差値でわかる通信制高校を解説! 更新時間 2023.09.15
高校進学にあたっては、自分の偏差値によって進学先を判断する人が多いのではないでしょうか。
偏差値40の人が60の学校を目指すのはリスキーですし、その逆も然りです。
そこで気になるのが、「通信制高校にも偏差値はあるのか?」「どうやって進学先を選んだらいいのか?」といった問題です。
ここでは、通信制高校における偏差値や大学進学について、詳しく解説しています。
さらに通信制高校で偏差値を上げる方法や、難関大学への進学実績が豊富な通信制高校もまとめました。
大学進学ありきで通信制高校を探している方は、ぜひ参考にしてみてください。
通信制高校に偏差値はない!
多くの通信制高校において、「偏差値」という概念はありません。
そのため、自分の学力レベルに合った通信制高校を選ぶ人はほとんどいないのが現状です。
通信制高校の入試には「学力試験がない」ことが多く、面接や書類選考によって進学できます。
しかし、ごく一部の通信制高校では偏差値が公開されており、入学時に学力試験を実施しているケースもあるようです。
通信制高校の学力不足の不安を解決方法について詳しく知りたい方は是非 「学力不足の人も通信制高校に入学できる!?入学から卒業までの不安を解決!」を参考にしてみてください!
通信制高校に偏差値がない理由
通信制高校に偏差値がないのはどうしてでしょうか?
ここでは、通信制高校が「偏差値で合否を判断しない理由」について、詳しく解説していきます。
色んな事情を抱えた生徒を受け入れる学校だから
通信制高校に通っているのは、さまざまな事情を抱えながら高校卒業を目指す生徒がほとんどです。
小中学校での不登校、友人や先輩とのトラブルやいじめ、学力不振、家庭環境などで、登校の回数が少ない通信制高校が選ばれています。
色々な悩みを抱えた人が高校を卒業できるよう、「落とす試験」ではなく「受け入れるための試験」を実施しているのが特徴です。
入試における面接の目的は「人柄」や「意欲」を図るためのもので、学力でふるい落とすような選考は行っていません。
中学校卒業程度の学力があれば無試験で入学できる
全日制高校では学校ごとの偏差値を指標として、学力試験で合否を判断するのが一般的です。
一方で、通信制高校では中学校またはこれに準ずる学校を卒業した人か、それと同等以上の学力さえあれば試験を受けずに入学できる学校がたくさんあります。
一部の通信制高校のみ、大学受験に向けて偏差値を公開しているケースもありますが、中学卒業程度の学力があれば不合格になることはほぼないでしょう。
偏差値を知りたい人は公開模試を受けよう
通信制高校には偏差値がなくても、大学受験に挑むには自分の学力レベルを把握しておきたいところです。
「自分の学力がどのくらいのレベルなのか知りたい」
「志望大学の合格率はどの程度か把握したい」
このように、自分の偏差値を知っておきたい方は、予備校が実施している公開模試を受けてみるのがおすすめです。
自分の偏差値を知ることで、今後の学習計画や弱点ポイントなどが分かり、大学受験に有利に働くでしょう。
通信制高校に通うべき人について詳しく知りたい方は是非 「通信制高校は不登校の人が行くものではない!通信制高校に行くべき人は ?」を参考にしてみてください!
通信制高校からでも高偏差値の大学へ進学できる?
偏差値の概念がない通信制高校から、大学へ進学するのは可能なのでしょうか?
結論からいうと、答えは「YES」です。
まず、通信制高校だから大学進学に不利に働くことはまったくありません。
志望校の偏差値と自身の学力が伴えば、東京大学や早稲田、慶應大学にだって進学できます。
しかし通信制高校の多くが「高校卒業」をゴールに設定しているため、基本のカリキュラムだけでは不十分です。
とくに偏差値が高い大学を目指すなら、大学受験に特化したコースやサポート校との併用が必要でしょう。
近年は大学受験に力を入れいている通信制高校も多く、実際に、難関大学への進学実績が豊富な通信制高校もあります。
具体的な学校名については、本記事の後半の『難関大学への進学実績が豊富な通信制高校5選』をご覧ください。
通信制高校は大学受験に専念できる環境
通信制高校と聞くと、「勉強が苦手な人が多い」「全日制を中退した生徒が集まりやすい」といったイメージが強いと思います。
しかし通信制高校の強みは、「生徒一人ひとりに合った学習ができること」「自由な時間が多く受験に専念できること」などなど、実は大学受験に向いている環境でもあるのです。
ここでは、通信制高校が大学受験に専念できる理由を解説していきたいと思います。
自分のペースで学習を進められる
通信制高校の最大のメリットは、自分のペースで学習できるところです。
全日制高校ではクラス全員が同じ授業を受けるのに対し、通信制高校は自分が専攻したカリキュラムを、少人数制で受けることができます。
周囲のレベルに合わせて授業を受けなくてもいいので、空いた時間をすべて大学受験に注ぐことが可能です。
大学進学に向けたサポート体制が整っている
大学進学を前提にしている通信制高校では、進学コース以外にもさまざまな方向からバックアップしてくれます。
具体的には、以下のような内容です。
- マンツーマン指導や少人数制の授業がある
- 進路相談に力を入れメンタルケアも行っている
- 予備校講師など「受験のプロ」を招いた特別授業を開催
このように、通常だと予備校や塾に通わなければ叶わないような環境が整っている学校もあります。
「学校に通いながら複数の塾に行く」というような生活よりも、時間が短縮でき、さらに費用もスマート化できるでしょう。
通信制高校でも指定校推薦で入学できる
指定校推薦で進学する最大のメリットは、ほぼ100%といわれている「合格率」です。
高校側は指定校推薦枠の条件をクリアした生徒のみを選んでいるため、大学側で不合格にすることは滅多にありません。
大学進学に力を入れている通信制高校の増加に伴い、近年は指定校推薦の枠を設ける大学も増加傾向です。
指定校推薦には、受験にかかるコストを抑えられたり、時間を有効に使えたりするといったメリットもあります。
また日頃の成績が評価対象となるため、一般入試では合格が厳しい大学でも入学できるチャンスに恵まれるでしょう。
通信制高校で偏差値を上げる3つの方法
通信制高校へ進学する方の中には、不登校などで学力に自信がない方もいるでしょう。
しかし3つのポイントを押させることで、通信制高校で学力を上げることは可能です。
- 大学進学コースを専攻する
- 登校する日を増やす
- 志望校の進学実績がある通信制高校を選ぶ
では、それぞれのポイントについて詳しく解説していきましょう。
大学進学コースを専攻する
通信制高校を選ぶ際のポイントは、「大学進学コース」や「大学受験のサポート体制が整っている」ような学校を選ぶことです。
通信制高校にはさまざまなタイプの学校があり、力を入れている分野も異なります。
大学進学ありきの通信制高校や、受験に特化した授業を行なっている学校を選ぶことで、合格に向けた受験対策や指導が受けられます。
登校する日を増やす
通信制高校のメリットは、「毎日学校に通う必要がないこと」です。
しかし大学進学を目指すのであれば、登校する日が多いコースを選ぶことをおすすめします。
その理由の1つに、「毎日学校に通うコースは勉強が得意な生徒が多くなりやすい」ということがあげられます。
決まった回数だけ登校すれば卒業できる通信制高校で、毎日登校する生徒は意欲がある生徒が多い傾向にあるからです。
また受験対策は自宅学習だけではカバーできないため、先生から直接授業を聞くことが重要になります。
志望校の進学実績がある通信制高校を選ぶ
通信制高校の資料やホームページでは、進学率や進学先の大学名を公開しているところもあります。
そこに自分が目指している大学名がないかをチェックして、リストアップしてみましょう。
志望校の進学実績があれば、「どのような受験対策が必要か」「どこに力を入れて勉強に励むべきか」などの情報を持っている可能性があります。
通信制高校の中には、受験のプロを採用して進学率を高めている高校もあるので、時間をかけてじっくり選ぶことが大切です。
難関大学への進学実績が豊富な通信制高校5選
最後に、難関大学への進学実績を持つ、おすすめの通信制高校をご紹介していきます。
- 一ツ葉高等学校
- 興学社高等学院
- 第一学院高等学校
- トライ式高等学院
- KTC中央高等学院
各学校の卒業率や特徴を掴み、進学先選びに役立ててくださいね。
一ツ葉高等学校
約40年にわたる大学進学サポートの実績を持つのが、一ツ葉高等学校です。
進学先の割合は55%が4年制大学で、大学受験に特化した講師による少人数制の授業で合格率アップを図っています。
定期的な模試試験や年に2回以上行う三者面談を通して、受験へのモチベーションをキープし、合格につなげてきました。
また一ツ葉高等学校は学習塾「さなる」と提携しており、Web授業による効率的な学習も可能です。
進学実績は、早稲田大学や医学部医学科に加え、九州大学や上智大学、青山学院大学、明治大学などがあげられてます。
興学社高等学院
興学社高等学院は、卒業率が100%の通信制高校です。
東進衛星予備校と提携していて、大学受験に特化した講師から直接指導が受けられます。
また1クラス10人程度の少人数制で授業を行なっており、一人ひとりの目標に合った学習を提供しているのが強みです。
興学社高等学院は75校以上の4年制大学の指定校推薦枠を持っており、早稲田や明治大学、駒沢大学などへの進学実績を誇ります。
61種類の科目から自由にカリキュラムを決められるのに加え、中学の基礎から勉強を進め難関大学を目指せる学習スタイルも魅力です。
第一学院高等学校
第一学院高等学校は全国に54キャンパス(※)を設置し、進学や目的に合わせた13のコースから選べる通信制高校です。(※2022年4月時点)
大学進学に関しては、ウイングネットと呼ばれるweb授業や、進学予備校のライブ配信授業などが活用できるのを強みとしています。
市進予備校および学研の映像授業をwebで配信しているウイングネットは、完全個別対応の映像学習システムです。
自宅や外出先など好きなところで、自分の志望大学にあった講座を選べたり、分からない部分を繰り返し学べたりといったメリットがあります。
2022年の大学等進学者は1,247名で、これまで京都大学や一橋大学、東京学芸大学などの進学実績を誇っています。
トライ式高等学院
トライ式高等学院は、「家庭教師のトライ」と同じ株式会社トライグループが運営している通信制高校です。
全国No. 1に輝いた実績をもつトライのノウハウを活かし、選りすぐりのプロ講師が大学受験をサポートしています。
一人ひとりに合わせた学習プランをオーダーメイドしてくれるので、合格への最短ルートに沿って学習を進めることが可能です。
2022年度の合格実績は1,605名で、東京大学をはじめとする国公立60名、早稲田や慶応など超難関大学30名、GMARCHや関関同立に134名の合格者を輩出しています。
KTC中央高等学院
KTC中央高等学院の大きな特徴は、生徒が先生を選べる「マイティーチャー制」を採用しているところです。
「この先生だったら何でも相談できそう・・・」「厳しく指導してくれる先生がいい」など、自分の求める理想に近い先生を選ぶことができます。
そのため受験や学習に関する悩みを気軽に相談でき、メンタル面でもサポートしてくれる体制が整えられているのも特徴です。
「特別進学コース」では生徒のレベル別に応じて指導を行なっており、23時までオンライン授業などで学力向上を目指しています。
これまでの進学実績は、北海道大学や九州大学、筑波大学、青山学院大学、上智大学、慶應義塾大学など、有名どころが豊富です。
通信制高校からでも高偏差値の大学へ進学できる!
通信制高校の偏差値について、また通信制高校から大学進学について、詳しく解説してきました。
通信制高校であっても、超難関と呼ばれる大学への進学は可能です。
しかし一般的な学習だけではむずかしいため、大学進学に特化した専門コースを選択する必要があります。
通信制高校によって受験サポートや学習方法は異なるので、情報を収集して自分に合った学校を見つけましょう。
通信制高校の不安の解消方法について詳しく知りたい方は是非 「不登校の未来は明るくできる!不登校の不安を解消するための方法をご紹介!」を参考にしてみてください!