通信制高校は不登校の人が行くものではない!通信制高校に行くべき人は ? 更新時間 2023.08.20
皆さんは、通信制高校に対して、どのようなイメージをお持ちですか?
不登校や引きこもりが多いというイメージを持っているかもしれません。
今回は、通信制高校の現状、どのような生徒が通っているのか、向いている人の特徴、通うメリット、通信制高校とサポート校の違いなどを紹介します。
通信制高校に通うかどうか迷っている人は、ぜひ参考にしてみてください。
引きこもりや不登校じゃない。通信制高校の現状!
通信制高校は、不登校や引きこもりが多いというイメージがあるかもしれません。
近年、通信制高校に通う人は増えています。最近では、「高校生のうち、約20人に1人」は通信制高校に通っています。
このような通信制高校の現状を紹介します。
通信制高校に通っている人は?不登校じゃない
通信制高校には、全日制に比べて不登校や引きこもりが多い傾向にあります。
しかし、不登校や引きこもりの人はごくわずかです。
中には、「働きながら高卒資格を取る人、芸能活動など将来の目標に向かって努力」するための時間を作るために通信制高校に通う人も多くいます。
通信制高校の入試の難易度
通信制高校の「入試の難易度は比較的易しい」です。
そのため、勉強が苦手という人でも比較的簡単に入ることができます。
勉強は高校に入ってからでも挽回できるので、通信制高校に入るのも良いと思います。
通信制高校で学べる内容
通信制高校では、幅広い内容を学ぶことができます。
一般的な高校の勉強だけではなく、「将来の目標に向けた専門的な勉強」ができます。
早くから専門的に学ぶことで周りと大きな差をつけることができます。
また、選択肢の幅も広がります。
通信制高校に向いている人の特徴5選!
通信制高校に通うべき人の特徴を5つ紹介します。
- 欠席が多いまたは不登校
- 発達障害・起立性調整障害
- 勉強がかなり苦手
- 働きながら高卒資格を取りたい!不登校じゃない!
- 夢に向かって努力する時間が欲しい!不登校ではない!
通信制高校でしかできないこともたくさんあります。
欠席が多いまたは不登校
通信制高校には、全日制よりも欠席が多いまたは不登校の生徒が多い傾向にあります。
不登校の状態(あるいは欠席が多かった状態)から全日制高校という新しい環境へ移ることは、いきなり難問に挑戦するようなものです。
問題を抱えていない生徒でさえ、失敗することがあります。
はじめはなんとか高校に通えたとしても、生活スタイルや学習方法がこれまでとは大きく変わります。
それに適応できず、不登校が続いてしまう可能性も決して小さくありません。
高校で再び不登校を経験すれば、「挫折感も生まれ、より深刻な状態」になります。
これは、絶対に避けたい事態ですね。
通信制高校なら、この危険を避けることができます。
発達障害・起立性調整障害
グレーゾーンと呼ばれる軽度の発達障害を持つ生徒でも「比較的生活、学習しやすい環境」なのが、通信制高校です。
勉強についていけない、コミュニケーションがうまくとれず、良好な人間関係を維持できないなど、全日制高校の環境や学習ペースに合わせられなくなるためです。
発達障害については学校関係者の理解が進んでいるにもかかわらず、多くの高校ではこうした問題に十分な対応ができていないのも現状です。
発達障害のある高校生への支援を行っている文科省の指定校もありますが、数もそう多くはありません。
勉強がかなり苦手
「この成績では高校に入ってから苦労するよ」と先生に言われたことはありませんか。
そして、自分でもそんな心配を感じていませんか。
学年制の高校では、成績が基準に満たないと上の学年に進級できません。
「留年です。」
高校の先生は、留年の可能性がある生徒に補習や追試をして、進級できるように努力しています。
毎回の追試や補習も、仲の良い友達、部活動に取り組むような環境があれば生徒もがんばれますが、そうしたものがないと、勉強へのモチベーションもなくなり、高校生活を続ける意欲も薄くなる人もいるでしょう。
働きながら高卒資格を取りたい。不登校じゃない。
通信制は、もともと働きながら勉強する人が学びやすいようにつくられた制度なので、中学卒業後すぐに「働きながら高卒資格を取りたいという生徒」に適した進学先です。
働きながら高卒資格を取るのならもちろん定時制という選択肢もありますが、通学や時間割が少ない通信制の方が、勉強・仕事・プライベートのスケジュールを柔軟に組むことができ、有利です。
夢に向かって努力する時間が欲しい。不登校ではない。
「将来の目標が、はっきりと決まっている人」なら、通信制高校が適しています。
夢に向かって、自分らしく時間を使えることが、全日制にはない通信制の長所だからです。そういう理由から、進学先を通信制高校にする中学生も増えています。
目標を早くから明確にして取り組むものとして、芸能やスポーツがあります。
プロを目指し、小、中学校時代から専門的なレッスンを始めている生徒もいます。
あるいは中学卒業後に活動を本格化したいと考えている生徒もいます。
通信制高校のメリット、デメリットについて詳しく知りたい方は 「不登校の人が通信制高校へ行くとどうなるの?進学するメリット・デメリットをご紹介」を参考にしてみてください!
通信制高校に行くメリット5選
最近では、通信制高校に通う生徒は増えています。
通信制高校に通うメリットはたくさんあります。今回はメリットを5つ紹介します。
- 自分のライフスタイルに合わせ、自分のペースで勉強できる!不登校じゃない!
- 学びたいことが学べる
- 先生や周りがいじめ、発達障害、不登校などに理解があるから
- 時間に余裕があり、自分のペースで勉強できる
- 一人ひとりのサポートが手厚い
自分のライフスタイルに合わせ、自分のペースで勉強できる!不登校じゃない!
スポーツや芸能活動に専念するため、通信制高校を選択する人も増えてきています。
理由は、通信制高校は登校日数が週に2回~年に数回と少ないため、高卒資格を目指しつつ、夢を叶えるための練習やレッスンが可能なのです。
また、学校によっては、スポーツ、芸能、eスポーツなど生徒の夢や目標を叶えるコースを設置しているところもあります。プロになる夢の練習をしつつ、「同じ志を持つ友人と出会える機会」も増えるでしょう。
学びたいことが学べる
通信制高校では、勉強以外のことの専門的な知識と技術を学べるチャンスも少なくありません。
スポーツや芸能活動だけではなく、漫画、アニメ、イラスト、声優といった若者に人気の講座もあります。
また、「美容、ネイルなどの資格を在学中に所得できるコース」もあり、「手に職を付けたい」という生徒に人気です。
また、起業プロジェクトなど社会にもなる授業を実施している通信制高校もあるなど、今のこの多様性の時代にマッチしているからこそ生徒数が増加しているのでしょう。
自宅学習を基本とする通信制高校に対して、社会とのつながりを失ってしまうのではないかと不安に思う人もいるでしょう。
しかし、通信制高校だからこそ可能な先進国な取り組みも多く、全日制高校ではできない体験をすることも期待できるのです。
先生や周りがいじめ、発達障害、不登校などに理解があるから
通信制高校では、先生や周りがいじめや発達障害に対して、全日制の高校よりも理解があります。
そういう生徒が多い傾向にあるので、「先生も生徒も配慮をしてくれる環境」にあります。
サポートしてくれる環境はあるので、自信をもって生活しましょう。
時間に余裕があり、自分のペースで勉強できる
通信制高校に通う大きなメリットは、「自分のペースで学習を進められる」ことです。
全日制高校の場合だとクラス全員同じペースで、決められた時間割の通りに学習していくことになりますが、通信制高校の場合は周囲の生徒のペースを気にせずに集中できる環境が整っています。
もちろん、通信制高校でもスクーリングと呼ばれる登校日や、レポートという提出物がありますが、それらに取り組む以外の時間は自分のライフスタイルに合わせることが可能です。
自宅などのリラックスできる環境の中で、ストレスに悩まされずに学習を進められます。
一人ひとりのサポートが手厚い
全日制高校では15歳~18歳までが生徒のほとんどを占めますが、通信制高校は15歳~80歳代まで、幅広い年齢層が共に学んでいます。
また、いじめや不登校を経験していたり、病気・障害などがあったりして全日制高校への登校が難しい場合も、通信制高校であれば個別に各種サポートを用意している学校が多いため、自宅などの無理のない環境で、「高校卒業資格を取得」することが可能です。
全日制・定時制との違いについて詳しく知りたい方は 「通信制高校も選択肢として考えたい!全日制・定時制との違いとその魅力とは」を参考にしてみてください!
通信制高校とサポート校の違い
通信制高校とサポート校の違いについて紹介します。
通信制高校とサポート校の現状
通信制高校とサポート高校の現状の違いについて紹介します。
通信制高校の場合
通信制高校は学校教育法という法律により「高等学校」と定められています。
そのため、レポート、スクーリング、テストなど一定の条件を満たせば高校卒業資格を取得することができます。
サポート校の場合
通信制サポート校は学校教育法で「高等学校」と定められているわけではありません。
そのため通信制サポート校に単独で勉強したとしても、高校卒業資格を取得することはできません。
通信制高校とサポート校の学費
通信制高校とサポート校の学費の違いについて紹介します。
通信制高校の場合
通信制高校は公立と私立に分かれており、公立においては学費が1単位200円~、私立の通学タイプでは、1単位5000円~必要となっていますが、世帯収入によっては1単位4,812円が国から支給されるため、「経済的負担は少ない」でしょう。
サポート校の場合
通信制サポート校を利用する場合、通信制高校の学費にプラスしてサポート校の費用も必要となります。
「費用がかかる」のが迷いどころであるサポート校の利用ですが、何年も通信制高校に通って貴重な時間を無駄にしたり、挫折することで自信を失ってしまったりするのであれば、通信制高校への入学後からでもサポート校を利用し、必要な支援を受けながら高校卒業資格取得を目指すこともひとつの手なのではないでしょうか。
通信制高校の入学方法や時期について詳しく知りたい方は 「通信制高校はいつでも入れるの?入学時期と方法についてご紹介!」を参考にしてみてください!
通信制高校に行くのが不安の方へ
皆さんは、通信制高校にどんなイメージを持っていますか。
勉強が苦手な人、不登校の人など、「全日制高校に行けない人が行くところ」というネガティブなイメージが少なからずあるのではないでしょうか。
このような先入観のせいで「通信制高校を卒業することが就職に響くのではないか」という不安を持っている人も少なくないでしょう。
しかし、近年では多様な人材を採用したいと考える企業が増えており、全日制や通信制という分類ではなく、「学校でどんな経験や努力をしてきたか」「どんな意欲を持っているか」といった「本人の個性や人柄、将来のビジョン」などが重視される傾向にあります。
通った高校で、将来に向けて努力すればいくらでも成長できます。