通信制・全日制・定時制高校の違いは?メリットとデメリット解消法! 更新時間 2024.12.17
高校選びは、将来の進路や生活スタイルに大きな影響を与える重要な決断です。
しかし、全日制、定時制、通信制の高校が提供する学びのスタイルやサポート体制には、それぞれ独自の特徴があります。
どの学校が自分に最適なのかを見極めるためには、それぞれの違いを理解することが重要です。
この記事では、全日制・定時制・通信制高校の特徴やメリット・デメリットを詳しく解説し、あなたにとって最適な高校を見つける手助けをします。
これから高校生活を始める方、転校を考えている方は、ぜひ最後までご覧ください。
通信制高校とはどんな人が通っている学校なのかについて気になる人は以下の記事をご覧ください。
全日制・定時制・通信制高校の特徴は?
全日制、定時制、通信制高校の違いを理解することで、自分にとって最適な学び方を選ぶことができます。
学校ごとの特徴の違いを簡単にまとめた表は以下のとおりです。
種類 | 特徴 |
---|---|
全日制高校 |
|
定時制高校 |
|
通信制高校 |
|
以下では、それぞれの特徴と違いについて詳しく説明します。
全日制高校の特徴
全日制高校は、一般的に朝から夕方まで授業が行われる学校です。
授業時間が長く、学校行事や部活動も充実しているため、学校生活を満喫できます。
また、進学指導や就職支援も手厚く、多くの生徒が進学や就職に向けてしっかりと準備することができます。
定時制高校の特徴
定時制高校は、主に夕方から夜にかけて授業が行われる学校です。
働きながら学ぶことができるため、社会人やアルバイトをしている生徒にも適しています。
授業時間が比較的短いため、自由な時間を確保しやすい点が特徴です。
また、幅広い年齢層の生徒が在籍しているため、異なるバックグラウンドの人々と交流する機会があります。
通信制高校の特徴
通信制高校は、インターネットや郵送を通じて学ぶ形式の学校です。
自分のペースで学習を進められるため、時間や場所にとらわれずに勉強することができます。
サポート体制も整っており、スクーリング(登校日)や面接指導などを通じて、学習面や生活面での支援を受けられます。
自主性が求められる一方で、自由度が高い点が魅力です。
通信制高校と全日制・定時制の違い
通信制高校は、全日制や定時制とは異なる学習スタイルとサポート体制を提供しています。
通信制高校と全日制・定時制高校の違いについて簡単にまとめた表は以下のとおりです。
項目 | 通信制高校 | 全日制高校 | 定時制高校 |
---|---|---|---|
入学試験 | 書類選考・面接が中心。学力試験は国語・数学・英語(3科目)程度。 | 学力検査(5教科)+内申点+面接が総合的に評価。 | 学力検査(国語・数学・英語)または面接が中心。 |
学習スタイル | 自宅学習が中心。課題提出・スクーリング(登校日)で単位取得。 | 毎日通学し、学校で授業を受ける。 | 夕方〜夜に通学し、学校で授業を受ける。 |
サポート体制 | オンラインサポートが充実。教師とのやり取りも柔軟。 | 対面サポートが中心。進路指導やカウンセリングあり。 | 対面サポートが中心。進路指導や生活支援が行われる。 |
転入・編入の時期 | 年間を通して転入・編入が可能。柔軟に対応できる。 | 転入・編入の時期が決まっており、タイミングが限られる。 | 転入・編入の時期が決まっており、柔軟性は低い。 |
卒業に必要なこと | レポート提出、テスト、スクーリングで単位取得。自己管理能力が必要。 | 授業出席・テスト合格・出席日数を満たして単位取得。 | 授業出席・テスト合格が必要。出席日数の条件がある。 |
ここでは、それぞれの違いについて詳しく説明します。
入学試験の違い
通信制高校、全日制高校、定時制高校は入学試験の内容に違いがあります。
通信制高校は、書類選考と面接が試験が重視されます。
学力試験がある場合でも、国語、数学、英語の3科目に限定されることが一般的です。
勉強への意欲が重視されるため、学力に自信がない人でも受かりやすい傾向にあります。
全日制高校は、学力検査と内申点、面接の3要素が総合的に判断されます。
学力検査では5教科が実施されることが多いです。
定時制高校は、学力検査がある場合でも国語、数学、英語の3科目であることが一般的です。
全日制に比べて入学試験の内容が簡単な傾向にあり、面接だけで合格を判定する学校もあります。
学習スタイルの違い
通信制高校では、インターネットや郵送を通じて自宅で学習を進めるスタイルが主流です。
生徒は自分のペースで課題を進め、スクーリング(登校日)に出席して面接指導や実技授業を受けます。
一方、全日制は毎日学校に通い、定時制は夕方から夜にかけて学校で授業を受けるため、通学が必要です。
ご自身の生活に合った、それぞれのライフスタイルに合わせた学び方が選べます。
サポート体制の違い
通信制高校は、オンラインでのサポートが充実しており、メールやチャットを通じて教師とコミュニケーションを取ることができます。
さらに、定期的なスクーリングで直接指導を受ける機会もあります。
全日制や定時制は、対面でのサポートが中心で、進路指導やカウンセリングが学校内で行われます。
転入・編入できる時期の違い
通信制高校は、年間を通じて転入や編入が比較的自由に行えます。
これは、学習進度が個別に管理されているため、柔軟な対応が可能だからです。
一方、全日制や定時制は転入や編入の時期が決まっており、タイミングが限られます。
転入・編入の柔軟性が高い通信制高校は、事情により急に転校が必要な生徒にも適しています。
卒業条件の違い
高校の卒業条件は通信制、全日制、定時制では大きな違いはありません。
一般的な条件は「36ヶ月以上の在纖期間」と「74単位以上の取得」です。
全日制や定時制は、学校に通って授業を受けて単位を取得します。
出席日数を満たさなければ卒業は難しく、留年する可能性があります。
必要な出席数とテスト合格を維持すれば卒業が可能です。
なお、全日制と定時制高校には単位制の学校もあります。
通信制高校では、レポートの提出やテスト、スクーリングなどで単位を取得します。
毎日登校する必要がなく、自分のペースで学習を進められます。
一方で、自分で勉強やレポートを進める自己管理能力が必要です。
全日制高校のメリット
全日制高校は、朝から夕方までの授業が行われる一般的な高校形式です。
ここでは、全日制高校の主なメリットについて説明します。
- 豊富な授業と部活動
- 進学率の高さ
- 学校行事の充実
豊富な授業と部活動
全日制高校では、幅広い科目が提供されており、生徒は自分の興味や進路に応じた授業を選択できます。
また、部活動も充実しており、スポーツや文化活動を通じて仲間と交流しながら成長できます。
これにより、学習面だけでなく、社会性や協調性も養うことが可能です。
進学率の高さ
全日制高校は、進学指導が充実しているため、大学や専門学校への進学率が高いです。
進路相談や模擬試験、進学説明会などが定期的に行われ、生徒一人ひとりに適した進学先を見つけるサポートが行われます。
このような支援により、希望する進路に進むための準備がしっかりと整えられます。
学校行事の充実
全日制高校では、文化祭や体育祭、修学旅行などの学校行事が豊富に用意されています。
これらの行事は、生徒たちが協力し合い、一体感を感じる貴重な経験となります。
学校行事を通じて、多くの思い出を作り、友人との絆を深める ことができる点も全日制高校の大きな魅力です。
全日制高校のデメリットと解消法
全日制高校には多くのメリットがありますが、一方でデメリットも存在します。
ここでは、そのデメリットと解消法について説明します。
- 通学の負担
- 学費の高さ
- 時間の拘束
通学の負担
全日制高校では、毎日学校に通う必要があるため、通学が負担になることがあります。
特に遠方から通う生徒にとっては、通学時間が長くなることが大きなストレスとなるでしょう。
この解消法としては、学校近くに下宿する、または通学時間を有効活用するために読書や勉強を行うなどの工夫があります。
学費の高さ
全日制高校は、私立の場合特に学費が高くなることが多いです。
学費の負担を軽減するためには、奨学金の利用や、学費が比較的安い公立高校を選ぶことが考えられます。
また、アルバイトを通じて学費を稼ぐ生徒も多くいますが、学業との両立をしっかりと計画することが重要です。
時間の拘束
全日制高校では、授業や部活動、学校行事に参加するため、自由な時間が少なくなることがあります。
時間の拘束が厳しいと感じる場合は、時間管理のスキルを身につけることが大切です。
効率的な時間の使い方を学び、勉強と趣味、リラックスタイムのバランスをとることで、充実した高校生活を送ることができるでしょう。
定時制高校のメリット
定時制高校は、主に夕方から夜にかけて授業が行われる学校で、多様な背景を持つ生徒が在籍しています。
ここでは、定時制高校の主なメリットについて説明します。
- 働きながら学べる
- 自由な時間の確保
- 幅広い年齢層との交流
働きながら学べる
定時制高校は、昼間に仕事をしている人やアルバイトをしている学生にとって最適です。
夜の時間帯に授業を行う「夜間定時制」のため、働きながら学ぶことが可能です。
また、近年では、朝・昼・夜の時間帯に授業を行う「三部制」を採用する学校も増えています。
全日制の学校と比べれば、通学の自由度が高い点がメリットと言えるでしょう。
経済的な自立を目指す生徒や、家庭の事情で働かざるを得ない生徒も、定時制であれば高校教育を受けることができます。
自由な時間の確保
定時制高校では、授業が夜間に行われるため、昼間の時間を自由に使うことができます。
これにより、趣味や特技を磨く時間を確保できたり、自分のペースで勉強を進めることができます。
学業と私生活のバランスを取りやすい点が大きなメリットです。
幅広い年齢層との交流
定時制高校には、若者だけでなく、社会人や高齢者など幅広い年齢層の生徒が在籍しています。
そのため、異なる世代との交流を通じて、様々な視点や経験を学ぶことができます。
多様なバックグラウンドを持つ人々とのコミュニケーションは、社会性や適応力を高める貴重な機会となるでしょう。
定時制高校のデメリットと解消法
定時制高校には多くのメリットがありますが、一方でデメリットも存在します。
ここでは、そのデメリットと解消法について説明します。
- 夜間授業の負担
- 進学率の低さ
- 学校行事の少なさ
夜間授業の負担
定時制高校では、授業が夜間に行われるため、夜遅くまでの勉強が負担になる ことがあります。
特に、昼間に働いている生徒にとっては、疲労がたまりやすいかもしれません。
解消法としては、規則正しい生活習慣を維持し、十分な睡眠を確保することが重要です。
また、休憩時間を有効に活用してリフレッシュすることも大切です。
進学率の低さ
定時制高校は、全日制高校と比べて進学率が低い傾向にあります。
進学を希望する場合、進路指導のサポートを積極的に活用することが重要です。
学校外の予備校やオンライン学習を利用して、学力を補強することも大切でしょう。
また、自主的に情報収集を行い、進学先の選択肢を広げる努力も必要になってきます。
学校行事の少なさ
定時制高校では、全日制高校と比べて学校行事が少ないことが多いです。
学校行事の少なさを補うためには、自分から積極的にイベントやクラブ活動に参加することが重要です。
また、学校外でのボランティア活動や地域のイベントに参加することで、充実した学生生活を送ることができます。
あなたはどの学校に向いている?
全日制、定時制、通信制高校のいずれが自分に合っているかを見極めることは重要です。
それぞれの学校に向いている人を以下の表に簡単にまとめました。
学校種別 | 向いている人の特徴 |
---|---|
全日制高校 |
|
定時制高校 |
|
通信制高校 |
|
ここでは、それぞれの学校に向いている人の特徴を説明します。
全日制高校に向いている人
全日制高校に向いている人は、規則正しい生活リズムを好み、学校行事や部活動に積極的に参加したいと考える人です。
また、進学を目指してしっかりとした学習環境が必要な人や、友人と多くの時間を過ごしたい人にも適しています。
毎日学校に通うことで、集団生活の中での協調性やコミュニケーション能力を磨くことができます。
定時制高校に向いている人
定時制高校に向いている人は、働きながら学びたい人や、自分の時間を自由に使いたいと考える人です。
特に昼間の時間をアルバイトや趣味、家庭の事情で使いたい人に適しています。
また、幅広い年齢層の仲間と交流し、多様な価値観に触れたいと考える人にも向いています。
多くの定時制が夜間の授業であるため、自己管理能力が求められます。
通信制高校に向いている人
通信制高校に向いている人は、自分のペースで学びたい人や、場所や時間にとらわれずに勉強を進めたいと考える人です。
特に、プロスポーツ選手や芸能活動をしている人、健康上の理由で毎日通学が難しい人に適しています。
また、自己学習能力が高く、計画的に学習を進められる人にも向いています。
通信制高校を選ぶ際には、自主性と時間管理が重要です。
まとめ|自分の興味や生活スタイルに合った学校を選ぼう!
自分に合った学校を選ぶことは、充実した高校生活を送るために非常に重要です。
それぞれの学校の特徴と自分の生活スタイルや目標をよく考え、最適な選択をしましょう。
全日制、定時制、通信制高校のいずれも、それぞれの魅力とメリットがあります。
自分にとって最も合う環境を見つけ、充実した学びの時間を過ごしてください。